海外旅行を楽しむ上で、移動が楽しめることは重要な要素です。なぜなら、「旅」は移動を続けることを前提とした活動だからです。
「旅」にとって、観光や宿泊、食事も大切な要素ではありますが、これらは継続的な移動を伴わない「住む」や「暮らす」中にも存在します。
旅にとって移動は特別な要素だからこそ、移動手段の選択もまたとても重要だといえるのです。ここでは、その移動手段にバスを選んだ場合、いかにしてよりバス旅行を楽しむかのコツと、注意することで防げるトラブルについてまとめてみました。
海外長距離バスのコツ「仲間選び」
海外の長距離バスでの移動の多くは、お世辞にも乗り心地抜群とは言い難いバスの固い座席で、見知らぬ人と聞き取れない言語に囲まれて長時間を過ごすことになります。
でも、旅の友となる仲間を選ぶことができれば、バス旅の質はぐっとアップします。一人旅であっても、旅先では多くの出会いがあります。旅の友は行先さえ同じなら誰でもいいというわけではありませんが、見知らぬ誰かと数時間から数十時間相席し続けることを考えれば、同年代であること、同性であること、意思疎通のできる言語を持っていることなどの些細な条件さえありがたくなることがあります。
仲間は、あらかじめ見つけておかなくても、バスの乗り場でも見つけることができる場合もあります。
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海外長距離バスのコツ「路線選び」
目的地によっては、同じように長距離バスを利用するとしてもいくつかの路線から選べる場合があります。
少し寄り道をするもの、各町停車とノンストップ便などのほか、バスを乗り継ぐつもりになれば、その選択の幅は無限に広がります。
路線選びは、その国や地域の事情を知っていないと難しい面もありますが、道路状況や通過する地域の治安などを考慮することで、旅の安全度がアップします。同時に、車窓も途中下車地も変わり、楽しみ方も変わります。
せっかくのバックパッキング旅行、常に最短距離を取る必要はありません。いろいろな路線の可能性を考えてみたいですね。
海外長距離バスのコツ「チケット購入場所選び」
長距離バスのチケット購入は、バスで直接、バス会社やバスターミナルの窓口、宿泊施設、ツアーデスク、ネットサイトなどいろいろな場所で可能です。
また、同じバスの同じ座席であっても、不思議なことに購入する場所や人によって微妙に金額が異なったりもします。そこで、何か所かで価格や条件などを聞いてみる下調べを行うのがおすすめです。
個人を相手にするよりも、旅行会社などのほうが、万一キャンセルになった場合やトラブルが発生した場合に交渉しやすくなります。バス会社が一番安心な気もしますが、価格面で考えると、直に購入すると正規料金、旅行代理店は割引料金の場合があり、一概にどちらが得とはいえません。
何件かあたって、価格と窓口対応などの信用度で選んでいきましょう。
海外長距離バスのコツ「バス選び」
バスの車体もできればチェックしたいところ。
バス会社やバスターミナルへ行くと、実際に乗り込むバスではなくとも、同じバス会社のバスが並んでいます。
古さ、整備状況、中の設備、ドライバーの人柄などをチェックし、比較することができると安心ですね。
また、同じバス会社の同じ路線であっても、小額の追加料金でバスのランクが格段にアップすることもあるので、安さだけに目先をとらわれないように。
海外長距離バスのコツ「座席選び」
乗るバスを決めたら、次は席取りです。座席指定の場合には、実際にバスを見せてもらうのが一番確実。それが叶わない場合には、前・中・後、窓側・通路側などで指定するのが精いっぱい。
座席が壊れていたり、トイレに近くてニオイに悩まされたり、入り口に近いと人の出入りが激しくて落ち着かなかったりすることもあります。
自由席の場合には、とにかく早めに乗りこむことが肝心。最初はガラガラに見えても、後からきっちりと埋まってしまう場合もあります。後から乗り込んできて隣に座った人が巨体の持ち主だったりすると、旅の間中悩まされることになります。一人席にこだわらず、安心できそうな同席者の隣席を取ってしまうのも一つの手でしょう。
海外長距離バスのコツ「トイレ対策」
長距離バスを利用する上で、トイレはもっとも頭も体も悩ませる問題です。トイレがついていても、使える状態であるとは限りません。どんなに汚くても壊れて使えないよりはマシかもしれませんが、これならいっそその辺りの茂みの方がずっとマシと思えるようなトイレであることも少なくありません。
また、定期休憩時間を取り、トイレに入ったり、飲み物や食料の買い出しができるという考えはとても日本的です。当たり前のように感じられるそんなスケジュールも、海外の長距離バスの場合は組まれているとは限りません。
バスの運転手が自然の摂理に呼ばれた時、バスに給油が必要な時しか止まらない場合も多いのです。
トイレに関しては、乗る前に必ず済ませておくこと。水分を取り過ぎないこと。トイレに行けそうなチャンスを逃さないことが、海外長距離バスにおけるトイレ不安を乗り切るコツです。
海外長距離バスのコツ「温度対策」
海外長距離バスは格安の場合、オープンエアータイプで、室温=外気温であり、調節の使用がないこともあります。
しかし、長距離バスの多くはなぜかしっかりとエアコンがきいていることも多いのです。そして、そのエアコンのきき具合が半端ではないのです。熱帯地方のバスで凍死しそうになったり、寒冷地方のバスで汗にまみれることも少なくありません。
調節のつけやすい衣類や、タオル、ひざ掛けなどはバス旅行では必須です。これを忘れると、体調を崩す確率がかなり高くなります。
海外長距離バスのコツ「荷物対策」
旅は全財産を抱えて移動しているようなものです。バックパックの中にも、小さな手荷物の中にも、大切なものがたくさん詰まっていますね。それらの安全を確保できなければ、バス旅行を楽しむ余裕はありません。
一部のバスでは、大型の荷物はバスの天井に無条件で放り上げられてしまい、なすすべがないこともあります。でもそれは特別な例。多くの場合は、バスの下腹部にしまいこむか、自分の座席の足元に置くか、頭上の網棚に乗せるというのが一般的です。
もっとも安心できるのは、手元に抱えておくことですが、スペースの都合上不可能なこともあるでしょう。その場合は、大型のバックパックなどは網棚かバスの腹へ。貴重品はきっちりと抜いておき、肌身離さず身につけておくことで、リスクを分散しましょう。
海外長距離バスのコツ「安眠対策」
長距離バスの場合、その日の宿替わりとなることも多いはず。眠って起きれば目的地、というのが理想ですが、なかなか眠れないこともあります。
トイレや入り口などの近くで落ち着かなかったり、近くに音楽やおしゃべりという騒音を発生させる乗客がいたり、エアコンの吐き出し口から冷気や暖気が流れてきて眠れなかったりと、いろいろな理由から安眠できないと、体調を崩してしまいかねません。
座席選び、衣類、耳栓、マスクなど、各自で眠れる環境を作る工夫が必要でしょう。眠気を誘う薬やアルコールの力を借りる手もありますが、深すぎる眠りもまた、危険な面があるのでおすすめできません。
まとめとして
上記であげた全ての条件をクリアするのは事実上不可能でしょう。
それでも、少しでも安全に楽しいバスの旅をするためには、できるだけリスクを回避して、安心して乗車していられる状況を作りだすことも大切であり、そんな無理難題に取り組むことこそが、バックパッカーの旅の神髄でもあるかもしれません。
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